2012年2月29日水曜日

イムリ 11 (ビームコミックス)

待望の待望の最新刊。

カーマ軍による無慈悲なルーン侵略。
イムリの道具を宿し、カーマ軍に牙をむくニコ。
夢で知らせ合うイムリの間に広がる、忘れられていた道具の意味。
デュルクに裏切られたと思い、心に深い傷を負うミューバ。
ミューバの心の闇を利用するデュガロ。
イコルを守るため利用され、やつれ、壊れていくラルド。

案の定「早く12巻読みたい!!」ってなったけど、この物語にはハッピーエンドなんて終わり方は無いんだろうなぁと虚しくなったり。
前作『PET』もそうだったけど、心の闇だとか隙間だとか、人の残忍さや狡猾さをまざまざと見せつけられる胸くそ悪い感じはホントに癖になる。

ぜひぜひ色んな人たちに読んでもらいたいんだけど、いかんせん掲載雑誌の知名度もあり古本屋でもなかなか見つからない。
第13回(2009年)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品なんだけどね。

しかしカーマやらイムリやら意味不明な単語ばかりなので簡単な説明を。

ルーンとマージと言う二つの星に暮らす、支配民「カーマ」と奴隷民「イコル」と原住民族「イムリ」の三つの異なる民族。
支配民「カーマ」は支配階級を形成し、その最下層に奴隷民「イコル」を従えている。
カーマはルーンへの移住を進めるが、原住民族「イムリ」が持つイムリの道具の力を恐れ、イムリの駆逐を計画する。


ザックリこんな感じですが、これでも分かりづらいか…
その辺は作り手側もわかってるみたいで、5巻ぐらいまで用語集がオマケでついてる親切仕様。
最初はとっつきにくいけど、読み進んでくとそんなに難しくない。
二つの星と三つの民族。これさえ押さえておけば問題なし。
興味が湧いたらぜひ読んでみてください。

イムリ 11 (ビームコミックス)イムリ 11 (ビームコミックス)
(2012/02/25)
三宅乱丈

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ゴンガロクリアファイル欲しい。

2012年2月20日月曜日

新装版 虚無への供物(上)(下) (講談社文庫)

かなりの難敵でした。結構時間かかった。
古い作品で時代背景や言葉遣いに慣れるのに時間がかかり、なかなか物語に入り込めなかった。

「こんな事起こり得るはずがない。」と思う『非現実』と、「もしかしたら可能なのかも知れない。」と思う『リアリティ』が同居すると言うか、「何言ってるの?」ってのと「確かにあり得るな。」ってのが天秤に掛けられてるような、不思議な感覚が最初から最後まで頭の片隅にある。上手く言えないけど、そんな感じ。

ただ思ったことは、自分にはまだ早かったかな?って事ですね。
ミステリー・推理小説をある程度たくさん読み込んでから、このアンチ・ミステリー、アンチ・推理小説の「虚無への供物」にチャレンジする。それが理想で、その時に読んだらまた面白かったかも。
その時はその時で、読破するのに時間がかかることを覚悟して読まないといけないけど。

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)
(2004/04/15)
中井 英夫

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新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)
(2004/04/15)
中井 英夫

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2012年2月8日水曜日

首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)

三津田信三の"刀城言耶シリーズ"第三作目
��首無の如き祟るもの」

��葉桜の季節に君を想うということ」や「ハサミ男」とはまた違う、推理小説と怪奇小説の両方のいいとこ取りと言うか何と言うか。と言っても、まだまだミステリー小説を読み始めたばかりで偉そうにレビューする程の知識も無いのですが。

登場人物の名前が覚えにくく、最初の頃は何度も巻頭の登場人物一覧に戻って確認する作業が入り、感情移入しづらかった。
ただ、その場の空気感や不気味さは表紙の絵のように鳥肌モノだし、今までモヤモヤして解決できなさそうな問題も、たった一つの点に注目することによって一気に解決に向かっていく終盤はとても面白かった。

この後の「山魔の如き嗤うもの」や本格ミステリ大賞の「水魑の如き沈むもの」も読んでみようかな。

後で知ったことですが、講談社の文庫版の方には媛首村の見取り図なんかも載ってるらしく、そっちの方がオススメです。


首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)
(2007/04)
三津田 信三

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2012年2月6日月曜日

七人の中にいる (中公文庫)

土日の開いた時間で読破。

ややオチが見えつつも、それでも面白くて一気に読んじゃった。

先日までの2冊は推理小説だったけど、この作品はサスペンス。
著者の作品3冊読んだけどマンネリもなく面白かった。

推理小説やサスペンス物は面白いけど、その反面必ずと言っていいほど寝不足がついてまわる。けど、一気に読みたい。
それに合わせて残虐な描写もあり、夜の静寂が怖い。けど、読書は夜だよね。
そんなジレンマを抱えながら、昨日図書館から借りてきた小説をいつ読もうかそわそわ考えるのが幸せ。

七人の中にいる (中公文庫)七人の中にいる (中公文庫)
(2010/09/22)
今邑 彩

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2012年2月4日土曜日

ルームメイト (中公文庫)

試験勉強で中断していた小説あさり(主にミステリー)を再開。
先日の『卍の殺人』に引き続き、今邑彩の小説。

とにかく帯で損をしてる、ムカつくくらい。
せっかく内容は面白いのに、帯のせいで気負って読んでしまった。
もっとサラっと楽に読んでれば、もっと楽しめたと思う。
引っ掛けはどこだ?トリックはどこだ?などと考えながら読むより、あっさり騙されて愕然としてトリガーとなる部分を読み返す。「ここね!ここがトリックね!」と感心させられる。これが叙述トリック小説の醍醐味なのではないか。と帯びつけた奴に言いたい。

もう一冊この著者の小説がスタンバってるので読んできます。

ルームメイト (中公文庫)ルームメイト (中公文庫)
(2006/04)
今邑 彩

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2012年2月2日木曜日

卍の殺人 (中公文庫)

ふと寝る前に手にとって、時間が経つのを忘れて読破。
途中でオチがなんとなく見えてきたんだけど、話は面白く最後まで楽しんで読めました。

ただ、次の日の眠気が半端無かったので、ちゃんと計画的に読もうと反省。

卍の殺人 (中公文庫)卍の殺人 (中公文庫)
(2011/10/22)
今邑 彩

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