これがデビュー作、改めてこの著者の"登場人物の印象操作"はスゴいと感じた。
今作の服部にしろ『彼女がその名を知らない鳥たち』の陣治にしろ、不快感の塊のような記述で読者から徹底的に毛嫌いさせるのだけど、最終的な印象や評価は全く違うものに変わっている。
オチの弱さが少し残念だけど、相変わらずの残酷な描写も健在で、登場人物の誰にも共感できない嫌な気持ちにされながらも、最後まで一気読みしてしまう不思議な魅力。
後の作品の方が好きですが「印象操作・残酷描写」の原点を知れて良かった。
九月が永遠に続けば (新潮文庫) (2008/01/29) 沼田 まほかる 商品詳細を見る |
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