2012年4月3日火曜日

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

買って手元に置いておきたいと思いました。

この本は、ボーダーラインなどの人格障害の持つ特異性に言及するだけでなく、障害とは言えなくても、付き合い方の難しい人との接し方や、私たちが抱えやすい性格上の歪みの克服のしかたに至るまで丁寧に書かれており、大変わかりやすく、人間関係を学ぶ上でも、子育ての観点から見ても有用な本です。

パーソナリティ自体は、その人の人柄であり、そう簡単には変わらないし、変える必要もない。
しかし、パーソナリティ障害は、パーソナリティの度が過ぎて社会に適応してのを邪魔している部分なので、変える必要があるし、実際、変えることができる。


巻末のパーソナリティ自己診断テストをしてみたら、演技性と妄想性が当てはまった。
このテストは自分のパーソナリティのタイプを理解するためで、傾向と対策が分かった気がする。
自分を外面的にも内面的にも着飾り、他人の目を気にし過ぎる演技性と、
いつか裏切られるんじゃないかと、人を信じ切ることが苦手な妄想性。
当てはまる部分はあると思う。
現時点でこのパーソナリティで困っているところが有るわけではないが、予防と精進のため克服のポイントを一つ一つ実践してみよう。
自分と向き合うことと、他人を許すこと。

本書の最後に印象的な言葉があった。
パーソナリティ障害に、私が惹きつけられる理由の一つは、パーソナリティ障害を抱えた人が、背負わされた重荷の重さにもかかわらず、それを撥ねのけて生きていく姿に、人間の強さや素晴らしさを感じるからだと思う。それは、私の願いかもしれない。傷つき、不遇な時代を過ごした人が、その苦難ゆえに強さや優しさを手に入れて、起き上がってくれるに違いないと信じるからである。

この本には著者の愛があふれてました。

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)
(2004/06)
岡田 尊司

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