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2015年10月20日火曜日

掏摸・王国

久しぶりの中村文則作品。面白かったです。
又吉直樹の好きな作家さんって事で、最近よく書店に並んでますが、以前「何もかも憂鬱な夜に」を読んで感じたように、全体的にどんより暗いですが、それでも少しだけ明るい光が射すようで救われ、かすかに見える希望に喜びを感じている自分がいました。

姉妹作「王国」は掏摸の後が書かれていて、かつ、掏摸を読んでなくても楽しめますね。もちろん掏摸を読んでからの方がオススメですが。
こちらも絶望と希望の間で揺さぶられる主人公が、魅力的で面白かったです。


2012年8月6日月曜日

何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)

解説/又吉直樹と書いてあったので思わず購入。

内容はドーンと暗く、元孤児の刑務官が、死刑確定の迫る未決囚とのやり取りを経て、自殺した友人の記憶、自分の中のカオスと向き合いながら、死刑制度や生と死に希望を問いかける。


又吉さんも取り上げていた、恩師の言葉。

「これは、凄まじい奇跡だ。アメーバとお前を繋ぐ何億年の線、その間には、無数の生き物と人間がいる。どこかでその線が途切れていたら、何かでその連続が切れていたら、今のお前はいない。いいか、よく聞け」
そう言うと、小さく息を吸った。
「現在というのは、どんな過去にも勝る。そのアメーバとお前を繋ぐ無数の生き物の連続は、その何億年の線という、途方もない奇跡の連続は、いいか?全て、今のお前のためだけにあった、と考えていい」


なんか、重いテーマの話の中で、ふっと心が軽くなった気がした。

落ち込んだり躓いたりした時に何度も読むことになりそうな本です。

何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)
(2012/02/17)
中村 文則

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