2013年6月25日火曜日

「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 2回目

一年三ヶ月ぶりの再読。

去年の自分が経験した事と、その際に少しだけ触れて興味を持ち読み始めた心理学の本。
すがるような気持ちで図書館で見つけたこの本を、もう一度読んでみたくなり再度借りて読んだ。

一年前は一切理解することの出来なかった言葉も、この一年間で出会ったクラインとビオンの対象関係論のおかげでよく分かった。
特に、フロイト後の自己愛をテーマにしたこのコフートと、対象関係論のクラインとビオンへの理論の流れが見えて面白かった。
面白いって思えるだけでも進歩したのかなとも思いつつ、もちろん続きの本にも手を伸ばそう。

「自己愛」と「依存」と題してあるけど、一番のテーマは「共感」
上手に依存して人間を成長させる。

自己の堅固さの増大とは、自己対象を選択する際の自由度が増大する事を含め、自己を支持するために自己対象を利用する自己の能力。

相変わらず難しくてこんがらがる所もあったけど、自分の成長が少しだけ見えた気がして良かった。

「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)
(2002/03)
和田 秀樹

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2013年6月20日木曜日

暇と退屈の倫理学

はじめての哲学・倫理学。
すんごく難しかった。難しかったけど、すんごく面白かった。難しいけど超オススメ。

まずは、読み始めてすぐに呪文のような専門用語が目に飛び込んでくる。
これはなかなか手強い。読みきれるのかどうか不安になる。
しかし、難しい言葉の羅列でも、繰り返し繰り返し入る「おさらい」に、置いてきぼりにされる事もなく読み進めることが出来る。
逆に、この「おさらい」が入らなかったら、とっくに読むの諦めてたよ。
色々な哲学者や心理学者や考古学者や精神分析学者の言葉を紡ぎながら、「暇」と「退屈」について、そして、退屈に打ち勝つ術を身に付けることが出来る本。
好きな事をやってるのに「なんとなく退屈」と言う悩みを持っている人(ほとんどの人がそうだと思うけど)なら、一読の価値は十二分にあります。

読み終わった時には思わず感動した。心が暖かくなりホッとした気がした。
しばらくしたらまた読みたくなりそう。
良い本との出会いに感謝。

暇と退屈の倫理学暇と退屈の倫理学
(2011/10/18)
國分 功一郎

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2013年6月3日月曜日

十角館の殺人

久しぶりのミステリー物は、二年前にハマった叙述トリック物とは趣向を変えて本格ミステリー。
綾辻行人さんのミステリーは前から興味はあったものの、シリーズ物の長編だったから手が出せなかった。
手を出したら止まんないだろうなと。
結果、もちろん次の「水車館の殺人」にも手を出すことになるでしょう。ってくらい面白かった。

十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)
(2007/10/16)
綾辻 行人

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